商業不動産投資の魅力とは?
収益不動産投資と言えば、日本においてはマンションやアパートなどの「住居系一棟物件」を想像する方が多いのではないでしょうか。 実際に、一般の個人投資家の多くが住居系の木造一棟物件を、資金力のある方はRC造一棟物件等を選んで保有する傾向にあります。これに対して、オフィスや店舗、ホテルなどがテナントとして入る「事業系・商業系一棟ビル物件」については、不動産業者や機関投資家などのプロ向けという印象が強いと思います。
今回は、そんな事業系・商業系一棟ビル投資について、住居系との違いとオーナー側から見たメリットをお伝えします。
住宅よりも高利回り期待
賃料においては、一般的に住宅系より事業系・商業系のほうが割高です。立地や希少性はテナントにとって大きな魅力となり、事業系・商業系ではより顕著になるためです。事業系・商業系で優良テナントを誘致できた場合、物件自体の資産価値の向上も見込めるため更なる賃料のアップも期待できます。また、案件によっては「トリプルネットリース」と呼ばれる契約形態をテナントと結ぶことで、経費率は非常に低く且つ実質利回りの長期安定化を測れます。
しかしながら、事業系や商業系は賃料単価が高いにもかかわらず、利回りでは必ずしも住宅系ビルよりも高いとは言えません。商業系ビルは退去リスクが住居系よりも高い傾向にあり、高賃料は退去時に利回りを大きく下げる要因にもなるからです。その事からもテナント需要を考慮した立地選定が非常に重要になると言えます。
住宅よりも稼働の安定性
住居系物件の賃貸借契約は、一般的に日本では2年であることが多く、海外の場合でも1年や2年程度が大半を占めるでしょう。したがって退去リスクによる空室損が発生しやすいのですが、商業不動産投資では契約時に定期5年や10年といった長期契約を結ぶことが多いため、賃料収入が安定し不動産経営の事業計画が立てやすいことが魅力の1つです。
原状回復費を抑えることができる
一般的に住宅系の原状回復についてはオーナー負担の範囲が決められており、通常の使用による劣化についてはオーナー負担となります。対して、オフィス・店舗の退去時にはテナント負担による原状回復が一般的です。住宅とは異なりオーナーが支出する必要がないのが魅力ですが、賃貸契約時の条件によっては原状回復せずに退去する場合もあります。その場合は、オーナー負担で原状回復をするか居抜きで新規募集を行うことになります。
日本でいうところの敷金を多く積んで賃貸借契約することも多いため、オーナー負担の出費が抑えられることは経費削減の意味でも優位性のある不動産投資となります。
<まとめ>
商業不動産投資=全て成功するわけではなく、例えばコロナウイルスによる影響で一時的に飲食店やホテル業は非常に厳しい状況にもなりましたが、こういったリスクも介在することを念頭に置きつつ、住宅投資との比較をしながら優位性のある投資をすることが大切です。
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